[子供の科学 2021年5月号] コドモノカガク研究所

建物のしくみがわかる
「竪穴住居模型」

子供の科学 2021年5月号の「おもしろ工作開発現場 コドモノカガク研究所」は、建物のしくみがわかる「竪穴住居模型」。

竪穴住居を簡略化して、おおまかなしくみがわかるようにしたペーパークラフトを完成させ、素敵にデコるというものです。

これは試作の写真。

 

本誌で書かなかったことが、ちょっぴりありますので書きます。

この図のように、竪穴住居といってもいろいろなものがあって
伏屋A式 伏屋B式 伏屋C式とあって、
今回つくった模型は、二段伏屋式。

つくりかたを模型で追いかけると
4本の柱を立てて、たてた柱の上に梁(はり)と
桁(けた)を置いたりはめこんだり結びつけたりして固定するところまでが
[柱+梁+桁]パーツ。

その上に扠首(さす)とか、棟木(むなぎ)を組むところが、
[棟木+屋根材]パーツ。

垂木(たるき)をかけるところが、
[垂木+屋根材]パーツ。

屋根材は実際に草などをつかうと屋根を葺く雰囲気を味わう ことが
できる...!といったもの。
使ったのは植物だけじゃなくて土をつかうものもあったようです。
0.2ミリ厚くらいの透明な塩ビ板をつかって制作して、
土で慎重に覆ってかわかして、下から見上げると中の雰囲気がわかりそう。

それから、真ん中にある「炉(ろ)」が大事。
湿度を調節したり、きけんな動物が近寄らないようにしたり、
虫やカビが増えすぎないようにしたり、いろいろな役目を
もっていたようです。
それに...火がいつもあるということが、心のメンテナンスに抜群の効果が
あったかもしれない説は、なんだか実感がわきました。

人間が家を自分たちでつくりはじめた頃の
むかしの建築の構造や住環境について調べたり考えたりすると
土や木や水、気温、光、闇、など自然のものがとても近くにあり
直接相手にしていた時の工夫ぶりが少しずつわかってくるのは
けっこう面白いと思います。
 

それではまた次回。

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